「これはあの人が死んでから、私の元 に届いた手紙なの。この手紙で、私は 真実を知った。もっと早く、生きてい るうちに言ってくれていたら、今みた いな後悔はきっとなかったと思う。で も、彼は彼なりに考えて行動した末だ から、責めることはできないわ」 …お母さんにこんな過去があったなんて、知らなかった。 離婚したことがあるのも、子どもがいたのも。 ましてや、自分と雄斗くんが血のつながった兄弟だなんて、受け入れられるはずもない。 「この手紙、読んでもいいですか…?」