「でも、そんな男子に会うなんて
番人同士の縁なのかもしれないわね」
母さんがそんな事を言ってきた。
番人同士の縁……。
何だか複雑な気持ちになってくる。
モヤモヤしてくるのは、何故だ?
「それで、どんな子なの?
伊織君って……」
「あのね、あのね。全体に白くて
なんか……綺麗なの。
まるでお人形さんみたい」
母さんの質問にそう返す心愛。
確かに陶器のような白さと美しさがある。
人形のようだった。
「あら、それはお母さんも会ってみたいわね。
仲良くなったら家に連れて来なさいよ」
「えっ!?」
僕は、驚いて声を出してしまった。



