「大丈夫だよ。だって、だって朱雀門は、
心愛とお兄ちゃんしか開かないもん」

「心愛……。正確には、朱雀門もだけど
他の3つの門は、それぞれの番人しか開けられない。
あと開けられるのは、前任の番人だった人だよ!
別に、こちらに居ても開けられるし」

僕は、言い直した。

朱雀門、青龍門、白虎門、玄武門
4つの門は、それぞれの番人にしか開けられないが
前任に番人だった者も開けられる。

番人も世代交代はある。 

「君達の他に番人が居るのか?
どんな人だい?」

「知らな~い。心愛会ったことないもん」

知らないと言い切る心愛。

確かに他の門とは、繋がりがないために
誰がやっているのか知らない。

「他の門の人とは、関わらないし一度も
会ったことないけど
朱雀門なら前任は、誰なの分かっているよ!
僕達は、僕達で固定して産まれずっと番人として過ごしてきた。
生まれ変わったのは、今回が初めてなんだ」

これも運命に導かれて。
父さんと母さんが見てすぐに両親になると理解した。

この人達の元に産まれたいと思ったからだろう。

それを聞いた父さんは、驚いていた。

「あの世の事とかは、お祖母様から聞いていたけど
まさか、そんな門があるなんて知らなかったな」