俺は隣にいる舞華という女としばらく夜空を眺めていた。



数時間前、俺は雪銀の奴らと別れて
ある高台にいた。


«雪銀»とは俺が総長をしている
全国No.1の暴走族のことだ。


俺は、先代に用があって、
その人が働いている病気に行っていた。
その近くに高台があり俺はそこによく行く。


今日も先代と会ったあとに高台に寄ると、
数分後、女が泣きながら走ってきた。



俺は女が嫌いだ。



俺らが暴走族だと知ると媚びてくるし、化粧と香水臭いし、うぜぇ。


それにしてもなんだこの女?



(男にでも振られたのか?)



面倒ごとはごめんだ、とその場を立ち去ることにした。
するとその時、



『なんで…ッ…わたしがっ……病気なんかにっ…なんなきゃいけないのっ?…』



女はそういった。


俺はなぜかその場から動けなくなり、
動けたかと思うとすぐそばにあった木の枝を踏み音を出してしまった。