そう言うと、
その人は静かに私を抱きしめた。


舞華「…え?」


?「…泣きたいなら我慢すんな
泣きたいだけいっぱい泣けよ」


ほんの数分前に初めて会った人。

名前さえ知らないその人にそう言われたのに
今の私には拒否することが出来なかった。



「…やだよっ…病気なんてっ……ふっ…うっ……うぅ……ッッ」



それから数分間、
私はその人の胸で泣き続けた。