「……ハァ…ハァ…」


わたしはその場にたちつくす。

ここからだと…街が見渡せる。


ここだと…


ひとりに、なれる。



「…ふっ…ッ……うっ…」



なんで?



「なんで…ッ…わたしがっ……病気なんかにっ…なんなきゃいけないのっ?…」



「…わたしはっ…なんにも悪いことなんてっ…
してない、のにっ…ッ」



ただ毎日普通に生活してただけなのにっ



「…なんでっ?…」



それに明日から入院なんてっ



「…やだよっ……ッ……うっ…」



バキッ



音がして後ろを振り向くと男の人が1人。



「……」

「……」



その人は目が合うと気まずそうな顔をした。



?「悪ぃ」


舞華「…いえ…だいじょうぶ、です…」



それだけを話すと、また沈黙が続く。
するとその人はわたしの隣に立った。



?「なんで…」


舞華「…え?」


?「なんで…こんなところで泣いてるんだ…?」