いつものように朝起きて、支度して、朝ごはんを食べて、宿題を確認した。



その日はいつもと何も変わりなく学校へ順調に向かった。



だけど予想もしなかった。




できなかった。



気がついた時にはもう目の前に迫っていた光。


周りの悲鳴が五月蝿かった。



暑い夏の日。




蝉が鳴いていた。




「あぁ、夏だな」なんて呑気に考えてた。




時間の流れが遅く感じた。




大丈夫かと私に問いかける声を聞き、「大丈夫なわけないじゃん」と思いながら意識を手放したのが「桐生 加奈」の最後だった。



そして




「私」の始まりだった。