「個人教授……?」

 つぶやくわたしに、先生は、ここぞとばかりにボディタッチしてきた。

 おいおい、これじゃ、わたしが嫌がったらセクハラになるよ……。


 そう思いつつ、内心、小さくガッツポーズ。

 だって、先生は罠にかかったのだから。

 
 誰よりも先生のことを好きなのは、このわたしなのだから。


 このころの自分に忠告をしたい。

 罠にかかったのは、松島恵、あなたのほうだと。