──────── 息が、きれる。 肩が上下する。 上気した頬には汗が流れる。 足は限界を伝えるように、悲鳴を上げている。 試合は、平衡していた。 第4クウォーター、最後のゲーム。 残り時間は1分、58対58。 お互いに一歩も譲れない場面で、俺達はディフェンス。 目の前の相手はパスとドライブを上手く使って、俺達を翻弄してきていた。 「……っ!」 そして、残り20秒の所で、俺達は相手にシュートを決められてしまった。