「えへへ、そうなんです! 小さい頃に兄から貰った宝石を2つに分けて加工したんですよ」 私の小指にはまっているのは、1つの指輪。 深い青色の宝石は、形を変えて私の手の中でキラキラと光っていた。 「大切なものなんだね。でも、橘くんは指につけてなかったような…」 先輩の言葉に、私はぷくっと頬を膨らませる。