「え……」 そこにあった光景に、私は一瞬にして目を奪われた。 「ハル、先輩…?」 そこにあったのは、確かに先輩の姿。 私がこんなに驚いているのは、先輩のその格好だった。 王子様みたい……。 白のブラウスと深い藍色のベスト。 白地に青色で模様が刺繍された裾の長いジャケット。 真っ白な長ズボンと真っ黒の手袋。