始まりのラピスラズリ



私は先輩の方を向くと、一礼をした。


「それじゃ、私は戻りますね!
先輩は雅美のクラスに行ってあげて下さい。
きっと喜ぶと思います!」


私がそう言えば、先輩は何も答えずに静かに微笑む。


「それじゃ、失礼しますね!」


私は先輩の視線を背中に感じながら、自分のクラスに戻って行った───。