「椎名さんっ、袴姿ちょー似合ってるよ!」


「うんうん、めっちゃ可愛い!!」


「えへへ、ありがとー」


文化祭当日、クラスでは支度を終えた私を女子のみんなが褒めてくれていた。


視線を下に向ければ、可愛い服が目に入る。


深い青色の矢羽根模様の着物に、紺色の袴。
少しあった天然パーマは、クラスの女子の力でいつもよりふんわりと巻かれていた。


着たことのないその格好に嬉しさを感じていれば、花の髪飾りを舞子が私の髪につけてくれる。