始まりのラピスラズリ



「小さい頃から好きなんでしょ、悠久先輩のこと」


「うん……」


小学生の夏休みに初めて出会ったあの頃から、ずっと好きだった。


まだ早すぎたかもしれない。
子供なんだから、そんな感情は分かってなかったかもしれない。


そう思ったことは何度もあった。


それでも、いつだってハルくんのことを考えていた。


中学生になっても、その気持ちは変わらなかった。