──────── それは、両親が事故で亡くなって俺がばあちゃんの所に引き取られてすぐのことだった。 新しい学校に馴染めなくて友達が出来ないままやって来た夏休み。 俺は近くの公園のベンチに座って本を読んでいた。 その時に声をかけてきたのが、アオだった。 『ねぇねぇ、何を読んでるの?』 興味津々といった様子で急に現れたアオに、 俺は面倒くさい気持ちでいっぱいになって無視をした。 それでもめげずに声をかけてくるアオについに負けて、俺は本の内容を教えた。