「周りはみんな、私は悪くないって言ってくれた…。 でも…、私のこの喘息がっ、大好きだったバスケも、大好きだった家族もっ…、奪ってしまった!! 喘息なんて、大嫌いだっ…! なのに、これからも私を襲ってくるこの喘息が、私は…、憎くて憎くて、たまらなくなるっ!」 「………っ!」 そう言うと、椎名は次々に涙を流す。 その涙を見て、俺は自分の過去を話したあの日のことを思い出した。