「そこからは、嫌なことばかりが続きました。 私は喘息になっていたことが分かり、共働きだった両親は兄の死をきっかけに離婚。 私は母親に引き取られてこの街に引越して来ました」 椎名はそこまで言うと、゙こんな形で戻って来たくなかっだと小さく呟く。 「………?」 その言葉の意味が分からないでいれば、椎名は自分の手を強く握った。