「く、苦しいよ…、舞子」 「可愛くするためなんだから、我慢よ!」 夏祭り当日、私は自宅に舞子を呼んで、着付けをして貰っていた。 「…はい、出来た!」 「や、やっと終わった…」 目の前にある鏡を見れば、白地に色とりどりの紫陽花の柄が入った可愛い浴衣を着た自分が映っている。 パーマがかかった髪は緩く1つに結ってあり、 舞子がそこに薄ピンクの花飾りを付けてくれる。 「うん、可愛いよ、愛生」 「ありがとう、舞子」