始まりのラピスラズリ



「…ん、このスイカすげぇ甘いな!美味い!」


スイカを頬張る勇人を見て、俺はため息をつく。


「落ち着けとは言ったけど、元に戻り過ぎだろ…」


俺がそう言えば、勇人は爽やかな笑顔を見せる。


「いや、結局、後で怒られるのは変わらないわけだし、だったらビビってても仕方ないじゃん」


「…お前のその考えは、たまに羨ましくなるよ」


「おう、さんきゅー」


「いや、褒めてねーし…」


俺はまた1つ、ため息をついた。