…今、彼女って言った?
え、誰と誰が!?
…私とあおがだよね。
そっか…昨日の約束事に形上恋人になるって決めたんだっけ
こんなこと皆に言うって事はさっきの"ごめん"は私にとってマイナスな事じゃないって事、なのかな……
「ちょ…え?彼女って、誰?」
さっきまでの静まり返った教室が一気にざわつく。
「ひよ」
「ちょっと待って神咲くん……あの…ひよって誰の事?」
「さっきまで君達がいじめてた白石日和の事だけど」
女の子達は青ざめた表情でギャーギャー騒いでる。
あおはスッと私に手を差し出して
さっき振り払われた手を優しく握った。
ドクンっーーー
一瞬胸が高なった。
「さっきはごめん。ひよが可愛かったから、俺顔赤かったと思う」
"ごめんね"と優しい口調で言うあおに、
やっぱりこの人は嘘をついていないと感じてしまう。
