君との距離5cm



「俺がなってあげようか?白石さんの1番に」



ーーーーーーえ??


「…神咲、くん?」


「白石さんがこれ以上悲しい思いしない様に俺が守るよ。
俺が白石さんの1番になるから」




その瞬間、
胸につっかえていた何かがスーッと解けて
身体に力が入らず座り込んでしまった。



「ちょ…白石さん!?」



私の汚い過去をどう受け止めたらそんな事が言えるのだろう。


私の事好きでもないのに、私は彼女でもないのに…。


それでも私にとってその言葉は十分すぎるほど温かくて、嬉しい言葉だったんだ。




「…神咲くんはそんな事で人生無駄にしていいの?」

「俺は白石さんが笑ってくれたら十分」




誰の事も信じない


ましてや初めましての人なんか



なのに……

神咲くんのこの言葉を信じたいと思った。



神咲くんが初めてだったから

私の過去を聞いた上で受け入れたくれた人は…