突然そんな事を言い放った神咲くんに私は驚きを隠せない。
「……いいよ、行く」
無意識で発した言葉は自分が1番驚いた。
誘った本人も一瞬目を見開いてすぐに微笑んだ。
「じゃあ決まりな!放課後迎えにいく」
それだけ言って神咲くんは視聴覚室を後にした。
1人になって、さっきまでの神咲くんとのやり取りを思い出す。
神咲くんは何を根拠に私の事を信じるの?
今まで誰も私の言うことを信じなかった。
全部私がいけない
そう言い続けられた。
だから私も周りを信じなくなった。
嘲笑うかのように毎日違う人と夜を過ごして
寂しさ
不安
恐怖
頭の中に入れないように毎日を過ごしてきた。
「……グスッ…」
気づいたら目から涙が溢れた。
「…なんで…いっつも私ばっかり……グスッ…」
