「花火ここから見えるの?」 「見えるよー! 穴場でしょ?」 そこは本来の花火会場からは離れた海岸。 屋台とかもなく、人もいない。 俺たちは繋いでいた手を離さず、ゆっくり歩く。 お互い何も言わない。 花音ちゃん、こんなとこまで連れてきてどういうつもりだよとか思ってねーよな… いや、思われてても仕方がない…