花音ちゃんに何言わせてんだよ。 悲しそうな花音ちゃんの顔が目に焼き付いている。 「幸人さん!」 ハッ 振り返るとはぁはぁ息を切らした花音ちゃんがいた。 「あっ、ごめん…大丈夫?」 「はぁはぁ………どこ行くんですか?」 周りに人はほとんどいなくなっていた。 もうここまで来てたのか。 「花火をね……ゆっくり見たいと思って。」