「支配人、お客様です。」 「わかった。今行く。」 そういうと、デスクから立った男はもう一方のデスクへ近づく。 「花音(カノン)、行ってくる。」 チュッ 男は女性の赤くぷるんとした唇にキスをして、部屋から出て行った。 ドアを見つめる女性の顔はリンゴのように真っ赤で、心臓の音は周りに聞こえるんじゃないかと思うぐらいうるさかった。 「はぁー、慣れない…幸(さち)くんがかっこよすぎるから……」 女性はそう呟きながら、パソコンを見つめ直した。