青い空の下、僕たちは今も





「何でついてきてんだよ」


もう誰もいないグラウンド

空の下

目の前には、息を切らすあんた


「ついてこない方が、良かった?」

「…バーカ」


いつもと同じような会話

でも確実に、いつもと違う空気


「…嫌ってなに」

「…」

「教えて」


体の中に響く心臓の音

目を見れば、きちんと見つめ返してくれる


だから、きっと、大丈夫


「…マジ、無理」


あたしの手をつかんだまましゃがみこむあんた

その手は熱い

だから、きっと、大丈夫


「…千春だったら、良かったのに」

「え…?」


何が…


「…早く、千春んとこ行けよ
他の男んとこ、ふらついてんじゃねぇよ」

「…は」


意味、わからん


「紗綾なんかに負けんなよ
お前の方が、ずっと、想ってきたんだろ」


何、言ってくれてんの


「お前だったら、きっと、大丈夫だから」


大丈夫?


「…大丈夫なわけあるか、ドアホ!」

「…は?」


やっとあげたあんたの顔はいつもの間抜け面

あたしは、一体なんで…