最終章 愛しき友よ 後編











「ただいまご紹介に預かりました、セリザワ ショウです。

本日はトオル君、マイさんご結婚おめでとうございます。

ご両家、ご親族の皆様がたにおかれましても心よりおよろこび申し上げます。

このような、晴れがましい席にお招きいただき、ありがとうございます。


新郎新婦のお二人を普段名前で呼ぶことがないので、ここからはいつもの呼び方でいきたいと思います。


タマダとナガツカは高校の同級生で、

1年生で同じクラスになった事がきっかけで仲良くなり、今でもとても大切な10年来の友達です。


大体は私がボケ役で2人がツッコミのポジションでしたが、

今思い返すとあの頃から2人は息の合ったツッコミをしていたような気がします。


タマダからナガツカと付き合っている、結婚するという話を聞いたときは驚きましたが、

高校生の頃からお互いを知り尽くしている2人であればそうなるのも納得です。



タマダ、ナガツカ。
今2人は私のスピーチを聞きながら何を思い出していますか?

どの光景が目に浮かんでいますか?


今この会場にいらっしゃる方の数だけ思い出があるでしょう。

それらを大事に、忘れずに、歩んでいってください。

時には困難も待ち受けると思いますが、今日この会場にいらっしゃる皆さんをはじめ、多くの方があなた達の味方です。


お二人の未来が素晴らしいものであることをお祈りいたします。

ありがとう。」