「・・・・・・」


「・・・・・・」


カザマとニシベの脳内にある映像が浮かび上がる。





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ピンポーン

チャイムが鳴る。
妻のサヤがモニターを確認する。

玄関まで行きドアを開ける。

しかしそこには先ほどまでいなかったサカグチが立っている。

一瞬混乱したサヤにサカグチは襲いかかる。

そして家の中に侵入し、同じくオオシマも手にかける。


その後も家の中を暴れ回るサカグチを横目に、

もう1人の人物が液晶パネルに近づき、インターフォンの録画映像を全て消去して家を出る。
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「カザマさん、サカグチが言っていた、

“ハメられた” “従っただけだ”
というのは本当の事だったんですよ!

ドラッグの影響で所々記憶が飛んでいるからサカグチ本人も思い出せていないだけで・・・・でも一体誰に・・。」




“ゴンッ!”

カザマは思わず軽く壁を叩いた。



「今までオオシマ夫婦のどちらかとサカグチの接点を洗っていたが、

オオシマかサヤの知り合いの誰かがサカグチと繋がっていたんだ。

その人物がサカグチを利用して・・

・・クソッ!なんでその発想が出てこなかったんだ。」



「カザマさん、直感ですがサヤの知り合いじゃないですか!?

最初にドアを開けたのがサヤなら、そこにはサヤの知り合いがいた可能性が高い。

もしオオシマの知り合いならオオシマが応対していたはずです。」



「よし、すぐに署に戻って調べよう。

サカグチの取り調べも明日徹底的に行うぞ。

あの日に起きた出来事を全て思い出させてやる。」