梅雨明けの6月のお昼休み。


高校に入学して2ヶ月。


どうやら私の通う桜ケ丘高校の裏庭は、告白スポットであり、破局スポットでもあるらしい。


「ごめーん、なんか無理だから別れて?」


さっきまで上機嫌だった目の前の男は、私の一言で一気に顔が青ざめた。


「え....ちょっと美礼ちゃん!」


なるべく早く終わらせて、早くお弁当を食べたいから男の戯言(ざれごと)なんて聞いていられない。


「じゃあそういうことだから」


そう言って、そそくさと帰ろう....としたのに、腕を掴まれた。