『莉奈?
おーい、つながってる?』

「ご、ごめ、ん、亮(リョウ)。
今、ムリ……っ」


……”リョウ”


初めて聞いた名前に血がカッと熱くなった。


リョウ?亮?

……あぁ、そうか、彼氏だもんな。



「……ハッ」


―――莉奈。

オマエは本当に俺を煽るのがうまいね。


首筋に舌を這わせたまま、心のどこかで遠慮していたふとももへと手を伸ばす。

制服の、短いスカート。


するりときめ細やかな肌に手を這わせると、莉奈の身体がビクッと震えた。


……いい、反応。



『やー、ちょっとだけだからさ、時間とらせねぇから今いい?
多分、あんま人のいないとこで言った方がいいかもなんだけど』

「やっ、ムリっ……!
ごめ…っ、切って……」


自分の手が両手とも俺に拘束されているため、莉奈は動けない。

ぶんぶんと首を振って、嫌だと主張してるけど、電話の相手には見えない。


…まぁ、見えたら見えたで困るだけだけど。


スルリと心許ないスカートの中に手を滑り込ませた瞬間だった。


『や、だからさ。
俺、彼氏のふり、ムリだわ』