ドサッと強引にベッドに組み敷いて、莉菜の両手首を片手で掴み、彼女の頭上の布へ縫い付ける。
……身体が震えるほど、良い眺め。
真っ赤で泣きそうに涙で潤んだ目はこれでもかというほど俺を誘ってくる。
今すぐに食らいつきたい、衝動を俺に渡す。
自分のシャツが邪魔で一瞬手首を離してボタンを外し始めた瞬間、その一瞬をついて莉菜が逃げだそうとする。
ネコみたいにするりと俺の身体の檻をくぐろうとするお腹に手を回すと、散々騒がれてた胸にもう片方の手を回した。
「やっ…、どこ触って…っ」
コロン、とベッドに転がるあっけない柔らかな身体。
……ハ、無駄なことを。
「逃がすかよ」
耳元で囁いて、耳を柔らかく噛む。
「…ひゃっ」
ピクッと震えた身体とさっきまで浴びるようにキスを受けていた唇から、ようやくずっと聞きたかった甘い声の欠片が飛び出した。
