「……マジかよ」


風呂に入ってみて、確かにやられていた。

首の後ろのとこ。

鏡を二つ使わないと見ることが出来ない、俺の気付かない場所。


……いったいいつ付けたんだ。



俺は基本的に束縛する女は嫌いだ。

その風潮が見えた時点で100%切る。

リサとはもうヤれねぇな、と思ったままザバリと風呂の中に身体を沈めた。


「……って、なんだこれ」


白……。お湯。

ミルクの香りのする明らかに女用の入浴剤。

俺の前に確実に莉菜が入っていた後だった。


莉菜は入浴剤が好きだ。

特に、甘い香りのものを好む。

身体にいいんだとかよく色々言うけど……


こんな風に入った後で名残を残されるのは困る。



「……っ」


…困るんだよ。