そんなのいらない。【完】

『おっ…落ち着けって!』

公平に肩を掴まれてハッと我に返った。



『理恵…』


ヒロトがマグカップをテーブルに置いて立ち上がった。


「ヒロトはいつもそぉだょ!私の想いなんて無視してズカズカ土足で入ってくる!」

『ぉぃ、理恵言い過ぎ…』


公平が言いかけた瞬間。



『俺…理恵とより戻したい。考えといて…』



そう呟くと部屋を出て行った。