大嫌いなあなた


まさか一日に二回も来るとは思わなかった建物を見上げて中に入る。

ナースステーションを目指し足を進めると近くの自動販売機に立っていた女の子が目に入る。

私はその女の子に近寄り話しかけた。

「鈴音?なにしてるの?」

鈴音と呼ばれた女の子はクリクリの目を私に向けると持っていたペットボトルのオレンジジュースを地面に落とした。

「かほちゃん…」

抱きついてくる鈴音を抱き上げると話を聞いてあげる。