先輩に向かって臭いなんて言えないチキンな私は遠回しに先輩の口臭を気遣ってあげていた。
「ごめーん夏帆ー!待ったー!?」
ドタドタと廊下を走ってきた花ちゃんは先輩に気がつくと眉毛を釣り上げた。
「なんでいるんですか…」
「んー?サボりかなぁー?」
先輩は花ちゃんが先輩の事苦手だってこと知ってて絡むからタチが悪いんだよなぁ。
「花ぴ今日もかわいいね」
「うるせぇ」
「…照れ屋なんだから…」
花ちゃんの暴言に半泣きの先輩の顔は正直見てられない。
おいおい、仮にもあんたは三年で私らは二年だぞ?
泣き虫野郎が…


