「とにかく夏帆にも花にも近づくな。これは若頭命令だ。」

そういった安浦は高校生でもただの少年でもなった。

ヤクザの目だった。

「ならこっちも忠告だ」

ここに来てやっと口を開いた強面男。

「広瀬夏帆にはあまり近づかない方がいい」

酷くキツイ口調で安浦と大悟に話しかけた強面男は王子様と一緒に病室から出て行った。

「…クソがっ!」

怒りに満ちた安浦声が病室に響いていた事なんで知らない。

それを眺めていた大悟の気持ちなんて知らない。

本当にごめんね二人とも。…花ちゃん。