大嫌いなあなた


「最初は龍太さんの事苦手だったし、っていうか大っ嫌いだったの。でも優しさを知って私のこと軽蔑しないで愛してくれたの。」

お金の事は全て龍太さんが心配しなくていいって言ってくれたし、悪阻で夜も眠れない時は優しく背中を撫でてくれた。

泣きたい時は胸を貸してくれた。

いつしか私は龍太さんの事好きになって居たんだ。

「だから安浦とは付き合えない」

散々迷惑かけた私なんかより、もっといい人がいるよ。

そういうと、俯きうんって最後には笑ってくれた。

「兄貴の事よろしくな」

「うん。安浦も元気でね」

「ああ…あ、大ちゃんと花だけど、めでたく付き合う事になったんだ」

「……そっか」

「子供産まれたら見せに来いよ」

「ありがとうね」

安浦の姿が見えなくなるまで見送った。