大嫌いなあなた


妊娠7ヶ月目になって悪阻も収まり、退屈な昼間をテレビを見て過ごす毎日。

普段なる事の無いインターホンが誰かの訪問を知らせた。

ソファから立ち上がり玄関の小さな穴を覗いて絶句した。

久しぶりに見るそのシルエットは何一つ変わる事の無い顔。

躊躇いながらも玄関の扉をそっと開けると、

「夏帆!」

7ヶ月前まで毎日見ていた顔で微笑んで来た安浦。

「ちょ、学校は!?」

時刻は丁度13時を知らせる。

「休んじゃった」

いやいやいや休んじゃったじゃないじゃん。

あんた今受験生でしょ!?

「夏帆に会いたくて」

安浦は私のお腹に手を当てて優しく上下にさすった。

「私のお腹見てもなんとも思わない?」

こんなに大きなお腹を見てもなんとも思わないわけないじゃん。