…私の番とか言われても困るんだけど。
「なにを話せば…」
「龍くんから聞いた。産婦人科にいた事」
背筋に冷たい汗が伝う。
隣で目を閉じて眠っていた龍太さんを睨むと視線に気づいたらしい龍太さんは目をうっすらと開けた。
ガン飛ばしてたのがバレたら確実にお陀仏になっちゃうよ。
先輩にバレちゃったのはどうしようか…
ってかむしろ私、龍太さんにも妊娠してる事話してないんだった。
これって話した方がいいのだろうか…
「夏帆っち」
「なんですか」
先輩はきっとわかってたんだと思う。
「妊娠してるんでしょ?」
「…え?」
じゃなかったらいきなり確信なんてつかないもの。


