「夏帆っち夏帆っち」 「なんだよ」 もうこの際先輩とか関係ないし。 「夏帆っち、龍くん知ってる?」 「…龍くん?」 誰だよそれ。 って先輩の知り合いの人なんかしらないし、あと後ろのお連れのお友達怖いんでどうにかしてくださいよ。 怯えながら先輩の世間話を聞いていた時だったー… 耳を塞ぎ込みたいような黄色い声援がネットカフェに響いた。 なになに、何事!? 騒ぎになっている方を覗き込むと女の集団ができていて、中央には男の人が一人。 いやいやいやいや、そんなはずない。 そんなはずはー…