大嫌いなあなた


『…どこのだ』

「◯◯町の宇佐美産婦人科です」

『そこで待っとけ』

「えっ、ちょ、龍…」

突然ブチっと切られた電話からは無機質な機械音がプープーと流れていた。

iPhoneを耳から話してその手をブラリと下に下げた。

やばい、龍太さん来ちゃうんじゃない!?

私本気でどうしたらいいの!?

とりあえず先生にはまた改めて診断を受けることを説明して、私は急いで産婦人科を後にした。

産婦人科から徒歩約20分。

少し歩いた所でネットカフェを見つけて、私はしばらくそこで姿を隠すことにした。

ーーーー…が。