大嫌いなあなた


『一人心あたりがある』

「本当ですか?」

『ああ』

ん?でもちょっと待てよ。

親戚聞いた所で私会ったことないし、いきたり私には赤ちゃんがいます。って言ってどうすれば良いのですか?

「あの…龍太さん一つ聞いていいですか?」

『なんだ』

ため息を一つ溢した龍太さん。

「私、どうしたらいいですか」

もう誰でもいいから話を聞いて欲しかったのかもしれない。

私が龍太さんに相談ごとなんてするのは珍しいことなんだ。

『今どこだ』

「えっと…」

正直に産婦人科って言って良いのだろうか。

『どこだ』

威圧的な物言いに怯えてしまう。

「…産婦人科です」