「夏帆は何したって大好きなの!」

「…花ちゃん」

ああ、もうだめだ。

堪えてきた涙がプツンと音を立てて溢れ出る。

「だからもうそんな事やめて…」

「うん」

私はこの時心の底からやめようと思った。

自分を安売りするのは、自分も傷つけるし周りの友達も傷つける行為なんだって。

「ありがとう花ちゃん、大吾。…安浦も。」

みんなありがとう。

深く深く頭を下げた私に花ちゃんは一緒に泣いてくれた。

大吾は私を笑わせようと必死だった。

安浦は優しく見守ってくれた。

みんな優しすぎるんだ。

だから最後の最後に私はみんなを裏切ったんだー…