「ちょ、ちょ、ちょ!」
前のめりの体を必死に転ばないようにバランスを保った私の前には、既に鬼が仁王立ちをして待ち構えていた。
「や、やあ」
不自然に釣り上げた口角がピクピクと頰の肉を上げる。
「………」
怖い!無言で私をゴミのように見る目が怖い!!!
よし!こうなれば!
「やす…」
振り返り安浦の方を見るとそこには…
「ちょ、大ちゃんごめんって!電話無視してごめんって!本当にごめんって!!」
バットを構えて花ちゃん同様、ゴミを見るような目で安浦を見下ろしていた大吾に半泣きで謝り続けている安浦。
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