いつの間にか走り出していた車がカラオケパーティのコンビニの前を通りかかった時だったー… 「あ」 コンビニの駐車場に止まっていた高そうな白い車。 「あ?…ああ、兄貴か」 「龍太さんいたね」 「知るか」 車に寄りかかってタバコを吹かしている龍太さんはどこか寂し気だった。 「喧嘩でもした?」 ははは、なわけないか。 「そうだよ」 ぶっきらぼうに答える安浦。 …これ多分喧嘩だな。 「ったくダセェよな、高校生にもなって」 自分に呆れたかのように笑ってみせる安浦に胸が締め付けられそうになった。