「私に触らないで!」

龍太さんの胸板を力一杯押しのけ、その頰に平手打ちをかました。

パチンと乾いた音が静かな部屋に響く。

すると静かに口を開いた龍太さんは何もかも知っているようだった。

「誰とでもヤるんだろ?」

「………」

「隼人がダメなら他の男か?」

「………」

「何がしてえんだ」

終始無言の私を呆れるかのようにタバコに火を付けた龍太さんはきっと知ってる。