大嫌いなあなた


グラスから滴る水滴はまるで私の心が泣いているようだった。

「夏帆」

いつもの柔らかい声で私を呼ぶ安浦。

「もっと人を頼れ」

「………」

突然言うものだから何のことかわからなかった。

「もっとワガママ言えよ」

だけど多分、私のことを言っていることは辛うじて理解できる。