大嫌いなあなた


「よし、行くか」

「うん」

二人で肩を並べて歩く廊下。

通りすがる人達はみんな安浦に頭を下げていて、あぁ安浦って偉いんだって実感。

「夏帆嬢」

廊下から歩いてくるさらさらな金髪が私に話しかけてきた。

「庵治さん…」

庵治さんは腰を90度にへし押し、

「すみませんでした!」

と、謝ってきた。