「夏帆」

立っていられなくなった私は地面にベタっと座っていた私に視線を合わせるようにかがんだ龍太さんと視線が絡む。

「嫌っ！」

スッと伸ばされた龍太さんの手を音を立てて拒絶してしまった。

無表情でその場から出て行った龍太さん。

「…ぅ…」

振り払ってしまった後に気づいた。