プルルルルと廊下に響く音。
ちょ、誰だよマナーモードにしてない奴!!
これ確実に反省文行きだからね!?
と、思っていたら音の発信源はまさかの私のポケットからだった。
ポケットから素早くiPhoneを取り出し耳に当てると聞き覚えのある声がする。
『もしもし夏帆?今近くに大ちゃんいる?』
「いるけど…安浦への電話で衝撃受けて放心状態だけど変わる?」
『いやいいわ。それより要件は?』
ダル気に要件を聞いてくる電話の向こうではまだ女の甘ったるい声がしている。
「大悟が明日暇かってさ。カラオケオールらしいよ」
そう伝えれば行くと即答の安浦。
その前に君学校は?とは聞かないでおこう。


